​統合失調症

 統合失調症は、主に思春期・青年期に発症することが多い疾患です。その原因ははっきりと解明されてはいませんが、ドーパミンなど脳内神経伝達物質が関係していると言われています。幻覚や妄想などの陽性症状や、意欲低下や感情の平板化などの陰性症状、注意力や判断力の低下などの認知機能障害が見られます。

 この病気が患者さんにとって辛いところは、自分では現実と感じる幻覚や妄想も、家族や友人に理解されず、大事な人との関係性が悪くなってしまうことがあることです。また、進学や就労といった若者の人生の選択の時期に発症することで、描いていた人生のように過ごせなくなってしまうことも、とても辛いことです。

 治療は、薬物療法とリハビリテーションです。以前の薬と比べると、副作用が軽くなりましたが、人によっては副作用が出ることもあり、効果と副作用の兼ね合いを考えながら、薬を調節していく必要があります。

 統合失調症の一般的な経過として、安定して過ごされる方も多くいますが、薬を自己判断でやめた後に、症状が再燃して入退院を繰り返される方もいます。薬は、自分の体に入るものであり、医師が押し付けるものではないと考えています。飲みごこちや薬に対する考えなどをご本人に話してもらい、医師も薬の説明を行い、共同作業で、飲み続けられる合う薬を見つけていくことが大切です。薬をやめたい、減らしたい時は、率直にお話していただければと思います。私も、率直に、医師としての意見をお伝えしたいと思います。お互いの対話を通して、一番、自分らしい生活を送れる薬の種類と量を、一緒に考えていきましょう。

 そして、暮らしやすくするための制度や就労支援機関など、社会とつながるための制度は色々とあります。病気になったから、症状があるからといって、人生のやりたいことをあきらめる必要は全くありません。