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  • Kaori Higashide

大人の塗り絵

みなさんの日々の中で、ほっとできる時間、考え事をしないですむ時間はありますでしょうか?

うつ状態が強くて、何も考えられないし動けない、という時は、じっと休むしかないかもしれません。

しかし、多くのうつや不安がある方は、ぐるぐると嫌な考えが勝手に浮かんでくることに、苦しんでおられると思います。

「明日、また動悸がして息が苦しくなるのではないか」

「職場の人が、今日話していたのは、自分の悪口ではないか」

「これから先、生きていても何もいいことはないに違いない」


時に、まじめな方は、浮かんでくる考えに対して、“しっかりと考えなければならない”と思いすぎてしまいます。

しかし、嫌な考えについて、考え続けることで、気分はより落ち込み、悪循環に至ってしまいます。

浮かんでくる考えを止めることはできないので、「〜と、今、自分は考えたんだな」と客観的にそのまま受け止めるしかありません。

浮かぶ考えをコントロールすることはできませんが、行動を変えることによって、浮かび続ける時間を減らすことはできます。


人によってはスポーツであったり、絵を描くことであったり、歌を歌うことであったり、料理をすることであったり、ゲームであったり、さまざまなものが助けになります。

行っている時間に、頭のなかが、穏やかなものになるものは、人それぞれです。

そういった時間を意識して作ることで、身体の反応(自律神経の症状)も落ち着いてきます。


一つの例として、大人の塗り絵があります。

私が初めてやってみたのは、精神科の病棟での集団精神療法でした。

塗り絵なので、絵心がなくてもできます。

写実的に色をつけてもいいですし、ファンタジックに色をつけるのも自由です。

患者さん一人一人の豊かな世界がありました。


当院の2階待合の本棚に、ポストカードサイズの大人の塗り絵と、色鉛筆を置いています。

試しにやってみたいなあと思われた通院患者さんは、ぜひやってみてください。

家でやりたい場合は、1枚切って持って帰ってもらっても構いませんので、診察時に声をかけてください。



大人の塗り絵





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